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古文単語「いうなり/優なり」の意味・解説【形容動詞ナリ活用】

著者名: 走るメロス
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いうなり/優なり

このテキストでは、ナリ活用の形容動詞「いうなり/優なり」の意味、活用、解説とその使用例を記している。

※現代仮名遣いでは「ゆうなり」。
形容動詞・ナリ活用

未然形いうなら
連用形いうなりいうに
終止形いうなり
連体形いうなる
已然形いうなれ
命令形いうなれ


意味1

優れている、すばらしい、立派だ

[出典]:かぐや姫の昇天 竹取物語
「かぐや姫のかたちいうにおはすなり。」

[訳]:かぐや姫の容貌はすぐれていらっしゃるそうです。


意味2

優美である、優雅である、上品である

[出典]九月二十日のころ 徒然草
「よきほどにて出で給ひぬれど、なほ、事ざまの優におぼえて、物の隠れよりしばし見ゐたるに...」

[訳]:(あるお方は)程よくして(この家から)お出になりましたが、やはり、(私はこの家に住んでいる方の)有様が優雅に思われて、物陰からしばらくの間見ていると...




意味3

味わい深い、風流である

[出典]:衰へたる 徒然草
「内侍所の御鈴の音は、めでたく、優なるものなり。」

[訳]:内侍所の御鈴の音は、すばらしく、味わい深いものである。


意味4

殊勝である、けなげである

[出典]:実盛 平家物語
「みかたの御勢は皆落ち候ふに、ただ一騎のこらせたまひたるこそ優なれ。」

[訳]:味方の軍勢は皆敗れて逃げたのに、ただ一騎お残りになっているのがけなげである




意味5

やさしい、穏やかである

[出典]:法顕三蔵 徒然草
「弘融僧都、『優に情ありける三蔵かな』と言ひたりしこそ...」

[訳]:弘融僧都が、「やさしくて情のある高僧であることよ」と言ったことは実に...

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全訳読解古語辞典 第四版 三省堂
ベネッセ全訳古語辞典 改訂版 Benesse

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