テストに役立つ!『花は盛りに』(望月の隈なきを〜)の品詞分解
このテキストでは、
徒然草の一節「
花は盛りに」の「
望月の隈なきを、千里の外まで眺めたるよりも〜」から始まる部分の品詞分解を記しています。
徒然草とは
徒然草は
兼好法師によって書かれたとされる随筆です。
清少納言の『
枕草子』、
鴨長明の『
方丈記』と並んで「
古典日本三大随筆」と言われています。
前回のテキスト
『花は盛りに』(花は盛りに、月は隈なきをのみ見るものかは〜)の品詞分解
現代語訳
『花は盛りに』(望月の隈なきを千里の外まで〜)の現代語訳と解説
品詞分解
※名詞は省略しています。
■望月の隈なきを千里の外まで眺めたるよりも、暁近くなりて待ち出でたるが、いと心深う、青みたるやうにて、
| 望月 | ー |
| の | 格助詞 |
| 隈なき | ク活用の形容詞「くまなし」の連体形 |
| を | 格助詞 |
| 千里 | ー |
| の | 格助詞 |
| 外 | ー |
| まで | 副助詞 |
| 眺め | マ行下二段活用「ながむ」の連用形 |
| たる | 存続の助動詞「たり」の連体形 |
| より | 格助詞 |
| も、 | 係助詞 |
| 暁 | ー |
| 近く | ク活用の形容詞「ちかし」の連用形 |
| なり | ラ行四段活用「なる」の連用形 |
| て | 接続助詞 |
| 待ち出で | ダ行下二段活用「まちいづ」の連用形 |
| たる | 完了の助動詞「たり」の連体形 |
| が、 | 格助詞 |
| いと | 副助詞 |
| 心深う、 | ク活用の形容詞「こころふかし」の連用形「こころふかく」のウ音便 |
| 青み | マ行四段活用「あをむ」の連用形 |
| たる | 存続の助動詞「たり」の連体形 |
| やうに | 比況の助動詞「やうなり」の連用形 |
| て、 | 接続助詞 |
■深き山の杉の梢に見えたる、木の間の影、うちしぐれたるむら雲隠れのほど、またなくあはれなり。
| 深き | ク活用の形容詞「ふかし」の連体形 |
| 山 | ー |
| の | 格助詞 |
| 杉 | ー |
| の | 格助詞 |
| 梢 | ー |
| に | 格助詞 |
| 見え | ヤ行下二段活用「みゆ」の連用形 |
| たる | 存続の助動詞「たり」の連体形 |
| 木 | ー |
| の | 格助詞 |
| 間 | ー |
| の | 格助詞 |
| 影、 | ー |
| うちしぐれ | ラ行下二段活用「うちしぐる」の連用形 |
| たる | 存続の助動詞「たり」の連体形 |
| むら雲隠れ | ー |
| の | 格助詞 |
| ほど、 | ー |
| またなく | ク活用の形容詞「またなし」の連用形 |
| あはれなり。 | ナリ活用の形容動詞「あはれなり」の終止形 |
■椎柴・白樫などのぬれたるやうなる葉の上にきらめきたるこそ、身にしみて、心あらむ友もがなと、都恋しうおぼゆれ。
| 椎柴・白樫 | ー |
| など | 副助詞 |
| の | 格助詞 |
| ぬれ | ラ行下二段活用「ぬる」の連用形 |
| たる | 存続の助動詞「たり」の連体形 |
| やうなる | 比況の助動詞「やうなり」の連体形 |
| 葉 | ー |
| の | 格助詞 |
| 上 | ー |
| に | 格助詞 |
| きらめき | カ行四段活用「きらめく」の連用形 |
| たる | 存続の助動詞「たり」の連体形 |
| こそ、 | 係助詞 |
| 身 | ー |
| に | 格助詞 |
| しみ | マ行四段活用「しむ」の連用形 |
| て、 | 接続助詞 |
| 心 | ー |
| あら | ラ行変格活用「あり」の未然形(※「心ある」でひとつの言葉とみなす場合も) |
| む | 婉曲の助動詞「む」の連体形 |
| 友 | ー |
| もがな | 終助詞 |
| と、 | 格助詞 |
| 都 | ー |
| 恋しう | シク活用の形容詞「こひし」の連用形「こひしく」のウ音便 |
| おぼゆれ。 | ヤ行下二段活用「おぼゆ」の已然形 |