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古文単語「おほふ/覆ふ/被ふ」の意味・解説【ハ行四段活用】

著者名: 走るメロス
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おほふ/覆ふ/被ふ

このテキストでは、ハ行四段活用の動詞「おほふ/覆ふ/被ふ」の意味、活用、解説とその使用例を記しています。

ハ行四段活用

未然形おほは
連用形おほひ
終止形おほふ
連体形おほふ
已然形おほへ
命令形おほへ


意味1:他動詞

上から覆いかぶせる

[出典]竹取物語
「玉の枝をば長櫃に入れて、物おほひて持ちて参る。」

[訳]:玉の枝は長櫃にいれて、物で覆って持って参上します。


意味2:他動詞

包み隠す

[出典]:平家物語
「小瑕をもってその功をおほふことなかれ。」

[訳]:わずかな欠点を理由にその功績を包み隠してはならない。




意味3:他動詞

広く行き渡らせる

[出典]:太平記
「威をあまねく海内におほひしかども...」

[訳]:権威を残すところなく国内に広く行き渡らせましたが...


おしおほふ

接頭語「おし」をつけて、「おしおほふ/押し覆ふ」という言葉もある。その場合の活用は以下のとおり。(ハ行四段活用)

未然形おしおほは
連用形おしおほひ
終止形おしおほふ
連体形おしおほふ
已然形おしおほへ
命令形おしおほへ


[出典]宇治拾遺物語
「家の隣より火出で来て、風おしおほひてせめければ...」

[訳]:家の隣から火が発生して、風が(火に)おおいかぶさって(火が)せまってきたので...

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全訳読解古語辞典 第四版 三省堂
ベネッセ全訳古語辞典 改訂版 Benesse

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