せむかたなし/せんかたなし
このテキストでは、ク活用の形容詞「
せむかたなし」の意味、活用、解説とその使用例を記しています。
形容詞・ク活用
| 未然形 | せむかたなく | せむかたなから |
| 連用形 | せむかたなく | せむかたなかり |
| 終止形 | せむかたなし | ◯ |
| 連体形 | せむかたなき | せむかたなかる |
| 已然形 | せむかたなけれ | ◯ |
| 命令形 | ◯ | せむかたなかれ |
■意味1
どうしようもない、なすすべがない。
[出典]:鳥は 枕草子
「...夜深くうちいでたる声の、らうらうじう愛敬づきたる、いみじう心あくがれ、せむかたなし。」
[訳]:...(ほととぎすの)真夜中に泣き出した声が、気品があって魅力があるのは、たいそう心がひかれて、どうしようもない。
■意味2
我慢できない、たまらなく切ない。
[出典]:
物語・源氏の五十余巻 更級日記
「
せむかたなく思ひ嘆くに、物語のゆかしさもおぼえずなりぬ。」
[訳]:
たまらなく切なく嘆き悲しんでていると、物語を読みたいという気持ちも思わなくなってしまった。