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蜻蛉日記原文全集「かくて月はてぬれば」

著者名: 古典愛好家
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蜻蛉日記

かくて月はてぬれば

又の日も、まだしきに

「昨日はうそぶかせ給ふことしげかんめりしかば、えものもきこえずなりにき。いまのあひだも御いとまあらば、おはしませ。上のつらくおはしますこと、さらにいはんかたなし。さりともいのち侍らば世の中は見給へてん。死なばおもひくらべてもいかがあらん。よしよしこれはしのびこと」


とて、みづからはものせず。


又二日許ありて、まだしきに、

「よくきせん、そなたにやまゐり来(く)べき」


などあれば、

「はやうものせよ。ここにはなにせんに」


とて、出だし立つ。例の

「なにごともなかりつ」


とて帰りきたりぬ。


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・蜻蛉日記原文全集「かくて月はてぬれば」

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The University of Virginia Library Electronic Text Center and the University of Pittsburgh East Asian Library http://etext.lib.virginia.edu/japanese/
長谷川 政春,伊藤 博,今西 裕一郎,吉岡 曠 1989年「新日本古典文学大系 土佐日記 蜻蛉日記 紫式部日記 更級日記」岩波書店

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