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12_80 数と式/集合 / 因数分解

因数分解の解き方[すべての次数が同じだったときの練習問題]

著者名: ふぇるまー
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すべての次数が同じだったときの因数分解

因数分解をする式の中に2つ以上の文字がある場合は、次数の最も小さい文字について整理を行いました。そこで、次の式をみてみましょう。

2x²+y²+3xy-3x-2y+1

この式は、xとyの次数が1です。次数の最も小さい文字について整理をしたいのですが、それが2つあることになります。このような同じ場合、xかy(好きな方)に着目を整理し、降べきの順に項を並べていきます。ここではxに着目をして整理していきましょう。

 2x²+y²+3xy-3x-2y+1
=2x²+(3y-3)x+y²-2y+1

定数項"y²-2y+1"は因数分解できそうです。
y²-2y+1=(y-1)(y-1)より

 2x²+(3y-3)x+y²-2y+1
=2x²+(3y-3)x+(y-1)(y-1)

今度は、この式が因数分解できないかを考えます。
"acx²+(ad+bc)x+bd=(ax+b)(cx+d)"の公式より

 2x²+(3y-3)x+(y-1)(y-1)
=(2x+y-1)(x+y-1)

次数が同じ項が2つ以上ある場合には、いずれかの文字について式を整理し、降べきの順に並べて考える


練習問題

問題 次の式を因数分解せよ
(1) a²(b-c)+b²(a+c)-c²(a+b)


まず式を展開します。
a²(b-c)+b²(a+c)-c²(a+b)
=a²b-a²c+ab²+b²c-ac²-bc²

この式の中で最も小さい次数は1ですが、次数が1となる項が複数あります。ですので、どれか1つ、文字を選んで整理をしていきます。ここではaについて整理して、降べきの順に並べていきます。
先ほど展開した式を、aについて整理し降べきの順に並べます。

 a²(b-c)+b²(a+c)-c²(a+b)
=a²b-a²c+ab²+b²c-ac²-bc²
=a²(b-c)+(b²-c²)a+b²c-bc²

"(b²-c²)"と"b²c-bc²"は因数分解できますので、先にやってしまいましょう。
"(b²-c²)=(b+c)(b-c)"、"b²c-bc²=bc(b-c)"より

 a²(b-c)+(b²-c²)a+b²c-bc²
=a²(b-c)+(b+c)(b-c)a+bc(b-c)

どうやら共通因数"(b-c)"でくくり出せそうです。

 a²(b-c)+(b+c)(b-c)a+bc(b-c)
=(b-c){a²+(b+c)a+bc}

"a²+(b+c)a+bc"は、"x+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b)"という公式にあてはめることができますね。

(b-c){a²+(b+c)a+bc}=(b-c)(a+b)(a-c)

見栄えをよくして(a+b)(a-c)(b-c)

因数分解するために、1度展開をしてから因数分解にとりかかることがある


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2013 数学Ⅰ 東京書籍
2013 数学Ⅰ 数研出版

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