複2次式の因数分解
"ax⁴+bx²+c"のような形をした整式を
複2次式と言います。
(ただしa≠0)
複2次式の因数分解の解き方は決まっていて、
計算がしやすくなるように"x²=X"とひとくくりにして考えていきます。
ax⁴+bx²+c=aX²+bX+c
"aX²+bX+c"の因数分解が簡単にできる場合と、因数分解をするために工夫が必要な場合とがあるので、それぞれの方法を、練習問題を解きながら解説していきましょう。
練習問題
問題 次の式を因数分解せよ
(1) x⁴+3x²+2
(2) x⁴+5x²+9
■(1) x⁴+3x²+2
"x²=X"としたとき、もとの式は
x⁴+3x²+2=X²+3X²+2
"x²+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b)"の考え方を用いて
X²+3X²+2=(X+2)(X+1)
あとは"X"を"x²"に置き換えて
(X+2)(X+1)=(x²+2)(x²+1)
■(2) x⁴+5x²+9
(1)と同じように、"x²=X"としたとき、与えられた式は
x⁴+5x²+9=X²+5X+9
となります。この式を(1)のように簡単に因数分解することは難しそうです。このような場合、
式のつじつまが合うように、式に、勝手に数字を足したり引いたりしてみます。
"X²+5X+9"が仮に、"X²+6X+9"だったらどうでしょう。
"X²+6X+9=(X+3)²"ときれいに因数分解できますよね。そこで次のようにします。
X²+5X+9
=X²+5X+9
+X-X
=X²+6X+9-X
=(X+3)²-X
"X"を"x²"に置き換えて
(X+3)²-X=(x²+3)²-x²
"a²-b²=(a+b)(a-b)"の公式を用いて
(x²+3)²-x²
=(x²+3+x)(x²+3-x)
=(x²+x+3)(x²-x+3)
ポイントは、”(x²+3)²-x²”のように必ず"○²-△²"の形になるように式をうまく変形させることです。