■いみじく心もとなきままに、等身に薬師仏を造りて、手洗ひなどして、ひとまにみそかに入りつつ、
| いみじく | シク活用の形容詞「いみじ」の連用形 |
| 心もとなき | ク活用の形容詞「こころもとなし」の連体形 |
| まま | ー |
| に、 | 格助詞 |
| 等身 | ー |
| に | 格助詞 |
| 薬師仏 | ー |
| を | 格助詞 |
| つくり | ラ行四段活用「つくる」の連用形 |
| て、 | 接続助詞 |
| 手洗ひ | ー |
| など | 副助詞 |
| し | サ行変格活用「す」の連用形 |
| て、 | 接続助詞 |
| ひとま | ー |
| に | 格助詞 |
| みそかに | ナリ活用の形容動詞「みそかなり」の連用形 |
| 入り | ラ行四段活用「いる」の連用形 |
| つつ、 | 接続助詞 |
■「京にとく上げたまひて、物語の多く候ふなる、ある限り見せたまへ。」と、身を捨てて額をつき、祈りまうすほどに、十三になる年、上らむとて、九月(ながつき)三日門出して、いまたちといふ所に移る。
| 「京 | ー |
| に | 格助詞 |
| とく | 副詞、またはク活用の形容詞「とし」の連用形 |
| 上げ | ガ行下二段活用「あぐ」の連用形 |
| たまひ | 尊敬の補助動詞・ハ行四段活用「たまふ」の連用形 |
| て、 | 接続助詞 |
| 物語 | ー |
| の | 格助詞 |
| 多く | ク活用の形容詞「おほし」の連用形 |
| 候ふ | ハ行四段活用「さぶらふ」の終止形 |
| なる、 | 伝聞の助動詞「なり」の連体形 |
| ある | ラ行変格活用「あり」の連体形 |
| 限り | ー |
| 見せ | サ行下二段活用「みす」の連用形 |
| たまへ。」 | 尊敬の補助動詞・ハ行四段活用「たまふ」の命令形 |
| と、 | 格助詞 |
| 身 | ー |
| を | 格助詞 |
| 捨て | タ行下二段活用「すつ」の連用形 |
| て | 接続助詞 |
| 額 | ー |
| を | 格助詞 |
| つき、 | カ行四段活用「つく」の連用形 |
| 祈り | ラ行四段活用「いのる」の連用形 |
| まうす | 謙譲の補助動詞・サ行四段活用「まうす」の連体形 |
| ほど | ー |
| に、 | 格助詞 |
| 十三 | ー |
| に | 格助詞 |
| なる | ラ行四段活用「なる」の連体形 |
| 年、 | ー |
| 上ら | ラ行四段活用「のぼる」の未然形 |
| む | 意志の助動詞「む」の終止形 |
| とて、 | 格助詞、または格助詞「と」+接続詞「て」 |
| 九月三日 | ー |
| 門出 | ー |
| し | サ行変格活用「す」の連用形 |
| て、 | 接続助詞 |
| いまたち | ー |
| と | 格助詞 |
| いふ | ハ行四段活用「いふ」の連体形 |
| 所 | ー |
| に | 格助詞 |
| 移る。 | ラ行四段活用「うつる」の終止形 |
■年ごろ遊び慣れつる所を、あらはにこほち散らして、立ち騒ぎて、日の入り際の、いとすごく霧り渡りたるに、
| 年ごろ | ー |
| 遊び慣れ | ラ行下二段活用「あそびなる」の連用形 |
| つる | 完了の助動詞「つ」の連体形 |
| 所 | ー |
| を、 | 格助詞 |
| あらはに | ナリ活用の形容動詞「あらはなり」の連用形 |
| こほち散らし | サ行四段活用「こほちちらす」の連用形 |
| て、 | 接続助詞 |
| 立ち騒ぎ | ガ行四段活用「たちさわぐ」の連用形 |
| て、 | 接続助詞 |
| 日 | ー |
| の | 格助詞 |
| 入り際 | ー |
| の、 | 格助詞 |
| いと | 副詞 |
| すごく | ク活用の形容詞「すごし」の連用形 |
| 霧り渡り | ラ行四段活用「きりわたる」の連用形 |
| たる | 存続の助動詞「たり」の連体形 |
| に、 | 格助詞 |
■車に乗るとてうち見やりたれば、ひとまには参りつつ額をつきし薬師仏の立ちたまへるを、見捨てたてまつる悲しくて、人知れずうち泣かれぬ。
| 車 | ー |
| に | 格助詞 |
| 乗る | ラ行四段活用「のる」の終止形 |
| とて、 | 格助詞、または格助詞「と」+接続助詞「て」 |
| うち見やり | ラ行四段活用「うちみやる」の連用形 |
| たれ | 完了の助動詞「たり」の已然形 |
| ば、 | 接続助詞 |
| 人ま | ー |
| に | 格助詞 |
| は | 係助詞 |
| 参り | 謙譲語・ラ行四段活用「まゐる」の連用形 |
| つつ | 接続助詞 |
| 額 | ー |
| を | 格助詞 |
| つき | カ行四段活用「つく」の連用形 |
| し | 過去の助動詞「き」の連体形 |
| 薬師仏 | ー |
| の | 格助詞 |
| 立ち | タ行四段活用「たつ」の連用形 |
| たまへ | 尊敬の補助動詞・ハ行四段活用「たまふ」の已然形 |
| る | 存続の助動詞「り」の連体形 |
| を、 | 格助詞 |
| 見捨て | タ行下二段活用「みすつ」の連用形 |
| たてまつる | 謙譲の補助動詞・ラ行四段活用「たてまつる」の連体形 |
| 悲しく | シク活用の形容詞「かなし」の連用形 |
| て、 | 接続助詞 |
| 人 | ー |
| 知れ | ラ行下二段活用「しる」の未然形 |
| ず | 打消の助動詞「ず」の連用形 |
| うち泣か | カ行四段活用「うちなく」の未然形 |
| れ | 自発の助動詞「る」の連用形 |
| ぬ。 | 完了の助動詞「ぬ」の終止形 |
現代語訳
更級日記『門出・東路の道の果て』の現代語訳
関連テキスト
・更級日記 『
門出(東路のあとに)』テスト出題予想
・更級日記『
物語・源氏の五十余巻』の品詞分解
著者情報:走るメロスはこんな人
学生時代より古典の魅力に取り憑かれ、社会人になった今でも休日には古典を読み漁ける古典好き。特に1000年以上前の文化や風俗をうかがい知ることができる平安時代文学がお気に入り。作成したテキストの総ページビュー数は2億回を超える。好きなフレーズは「頃は二月(にうゎんがつ)」や「月日は百代の過客(くゎかく)にして」といった癖のあるやつ。早稲田大学卒業。