はじめに
ここでは、
万葉集で詠まれている「
春の野にすみれ摘みにと来しわれそ野をなつかしみ一夜寝にける」という歌について説明していきます。
原文
春の野にすみれ摘みにと来し我そ野をなつかしみ一夜寝にける
現代語訳(口語訳)
春の野原にスミレを摘みにきたのだが、野辺の美しさに心ひかれて、ここでつい一夜を明かしてしまったなぁ。
単語・解説
| なつかし | 心が引かれる・親しみが持てる |
| そ野をなつかしみ一夜寝にける | 「そ~ける」で係り結びの法則 |
品詞分解
※名詞は省略しています。
| 春 | ー |
| の | 格助詞 |
| 野 | ー |
| に | 格助詞 |
| すみれ |
| 摘み | マ行四段活用・連用形 |
| に | 格助詞 |
| と | 格助詞 |
| 来 | カ行変格活用・未然形 |
| し | 過去の助動詞・連体形 |
| 我 | ー |
| そ | 係助詞 |
| 野 | ー |
| を | 格助詞 |
| なつかしみ | 形容詞・シク活用・終止形 |
| 一夜 | ー |
| 寝 | ナ行下二段活用・連用形 |
| に | 完了の助動詞・連用形 |
| ける | 詠嘆の助動詞・連体形 |