はじめに
中学理科の中でも基本的な単元である溶液。このテキストでは溶液とは何かということを中心に解説します。
水溶液って何?
まずはじめに、水溶液という言葉を分解してみましょう。
(物質が)
水に
溶けた
液
これが水溶液です。
皆さんは、水溶液と聞くとどんなものを想像しますか?
例えば、砂糖を水に入れてかき混ぜるとどうなるでしょう。
砂糖の粒は、だんだん小さくなって、見えなくなってしまいますね。
でも、
砂糖は無くなったわけではありません。飲んでみると砂糖の味がしますね。
つまり、砂糖を溶かした水=砂糖水は、
はじめ粒だった砂糖という物質が、水の中で更に小さな粒になって溶けた水溶液なんです。
溶液、溶質、溶媒
さて、砂糖水を例にして水溶液を説明しましたが、この時重要な言葉がいくつかありますから覚えましょう。
溶解
砂糖などの物質が液体などに溶けることを溶解(ようかい)と言います。
溶液
溶液(ようえき)は物質が溶けたあとの液体を言います。砂糖水は水に溶けたものですから水溶液ですが、水以外に溶ける物質もあるので、溶液といいます。
溶媒
溶媒(ようばい)というのは、砂糖水の例だと水のことです。物質を溶かしている液体のことですね。
溶質
溶質(ようしつ)というのは、砂糖水の例だと砂糖のことです。液体に溶ける物質のことですね。
これをまとめると次のようになります。
溶液=溶質+溶媒
物質が溶けるということ?
物質が溶けるということは、具体的にどういう現象なのでしょう。
身近な砂糖水といえば紅茶に砂糖を入れたものですが、そのとき砂糖を入れた後スプーンでかき混ぜますよね。
砂糖は、かき混ぜなくても水に溶けるんですが、スプーンでかき混ぜることで溶質の
拡散が早まります。
物質が溶けるということは、物質の粒が細かくなって、溶液とのふれあいが多くなることなんですね。
溶液の性質
さっきのおさらいをしてみましょう。
溶液というのは、溶媒が液体のものでしたね。
この溶液はどんな特徴があるでしょう。
溶液は大きく分けて2つの特徴があります。
溶液全体が均一
溶媒の中に溶質が粒になって溶け出して溶液ができますが、完全に溶けた溶液は溶質の最小の粒(これを
分子といいます)が溶媒の中に散らばって
均一になったものなんです。例えば完全な砂糖水の溶液は、コップの水面近くと底の甘さは同じということになります。
透明
溶液のもう一つの特徴は、溶液は
透明な液体であるということです。何か物質を溶かして、
向こう側が見えない場合、溶液とは言いません。
おわりに
溶液の特徴がわかりましたか?今後の学習にも重要な言葉が多いので、頑張って覚えましょう。