はじめに
鎌倉時代になると、いろんなタイプの仏教が登場します。
ここでは
一遍の開いた
時宗について説明しましょう。
踊念仏
一遍は、全国各地を行脚しながら時宗の布教につとめました。
踊りながら念仏を唱えるというスタイルが民衆の支持をあつめ、簡単に楽しくできるということから特に身分の低い人たちに多く支持されました。この踊りながら念仏を唱えることを
踊念仏(おどりねんぶつ)といいます。一遍が各地で踊りながら布教している様が『
一遍上人絵伝』に描かれています。
一遍は亡くなるときに、自分の書いた書物や教典を全部燃やしてしまったと伝えられていますが、一遍の死後に弟子たちが一遍の教えをまとめた本のことを『
一遍上人語録』と言います。
そして時宗もまた、浄土宗・浄土真宗と同じように、念仏を唱えることによって仏様に救っていただこうとする、
他力の考えを周到しています。
鎌倉新仏教の祖師の中で、唯一比叡山で修学した経験のない人物ということもおさえておきましょう。