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古文単語「まどふ/惑ふ」の意味・解説【ハ行四段活用】
著作名: 走るメロス
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まどふ/惑ふ

このテキストでは、ハ行四段活用の動詞「まどふ/惑ふ」の意味、活用、解説とその使用例を記しています。

ハ行四段活用

未然形まどは
連用形まどひ
終止形まどふ
連体形まどふ
已然形まどへ
命令形まどへ


意味1:自動詞

道に迷う、途方に暮れる

[出典]東下り 伊勢物語
「道知れる人もなくて惑ひ行きけり。」

[訳]:道を知っている者はなく、迷いながら行ったのでした。


意味2:自動詞

思い悩む、心が乱れる

[出典]かぐや姫の成長 竹取物語
「世界の男、あてなるもいやしきも、いかでこのかぐや姫を、得てしがな、見てしがなと、音に聞き、めでて惑ふ。」

[訳]:世の中の男たちは、身分が上の者も下の者も、どうにかしてかぐや姫を自分のものにしたい、妻にしたいと、噂に聞いて、恋しく思い悩みます




意味3:自動詞

あわてる、うろたえる

[出典]これも仁和寺の法師 徒然草
「酒宴ことさめて、いかがはせんと惑ひけり。」

[訳]:宴も興ざめして、どうしたらよいだろうかとうろたえました。


意味4:自動詞

(動詞の連用形について)
ひどく〜する、ひたすら〜する

[出典]:唐橋中将といふ人の子に 徒然草
「目、眉、額なども腫れまどひて...」

[訳]:目、眉、額なども、ひどく腫れて...


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