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古文単語「あふ/合ふ」の意味・解説【ハ行四段活用】 |
著作名:
走るメロス
32,236 views |
「あふ/合ふ」の意味・活用・使用例【ハ行四段活用】
このテキストでは、ハ行四段活用の動詞「あふ/合ふ」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
「あふ」には
①会う/遭ふ/逢ふ
②合ふ
③敢ふ
④和ふ/韲ふ
⑤饗ふ
などの用法があるが、ここでは「②合ふ」を扱う。
また、「あふ/合ふ」には
①ハ行四段活用
②ハ行下二段活用
の用法がある。
①ハ行四段活用
未然形 | あは |
連用形 | あひ |
終止形 | あふ |
連体形 | あふ |
已然形 | あへ |
命令形 | あへ |
■意味1:自動詞
ひとつになる、溶け合う、ぴったりと一致する。
[出典]:夕霧 源氏物語
「立つ声も、居代はるも一つに合ひて、いと尊く聞こゆ。」
[訳]:(読経の交代のときに)立つ(僧の)声も、交代して座る(僧の)声も、ぴたりと一致して、本当に尊く聞こえる。
「立つ声も、居代はるも一つに合ひて、いと尊く聞こゆ。」
[訳]:(読経の交代のときに)立つ(僧の)声も、交代して座る(僧の)声も、ぴたりと一致して、本当に尊く聞こえる。
■意味2:自動詞
釣り合う、調和する、よく似合う。
[出典]:二月つごもりごろに 枕草子
「『少し春ある心地こそすれ。』とあるは、げに今日の気色にいとよう合ひたるも...」
[訳]:「少し春めいた気がします。」と(書いて)あるので、本当に今日の雰囲気によく合っているので...
「『少し春ある心地こそすれ。』とあるは、げに今日の気色にいとよう合ひたるも...」
[訳]:「少し春めいた気がします。」と(書いて)あるので、本当に今日の雰囲気によく合っているので...
■意味3:補助動詞
皆で〜する、一緒に〜する。
[出典]:東下り 伊勢物語
「その河のほとりにむれゐて、思ひやればかぎりなく遠くも来にけるかなと、わびあへるに...」
[訳]:その川のほとりで群がり座って、(都へと)思いをはせると、果てしなく遠くまできたものだなあと、(皆で)一緒に気弱になっていると...
「その河のほとりにむれゐて、思ひやればかぎりなく遠くも来にけるかなと、わびあへるに...」
[訳]:その川のほとりで群がり座って、(都へと)思いをはせると、果てしなく遠くまできたものだなあと、(皆で)一緒に気弱になっていると...
②ハ行下二段活用
未然形 | あへ |
連用形 | あへ |
終止形 | あふ |
連体形 | ある |
已然形 | あれ |
命令形 | あよ |
■意味1:他動詞
合わせる、一緒にする、混ぜる。
[出典]:藤原夫人 万葉集
「ほととぎすいたくな鳴きそ汝が声を五月の玉に合へ貫くまでに」
[訳]:ほととぎすよ、ひどく鳴かないでおくれ。お前の声を端午の節句のくす玉に混ぜて一緒に貫くまでは
「ほととぎすいたくな鳴きそ汝が声を五月の玉に合へ貫くまでに」
[訳]:ほととぎすよ、ひどく鳴かないでおくれ。お前の声を端午の節句のくす玉に混ぜて一緒に貫くまでは
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