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5_80 世界の様々な地域 / 各国の名称と位置・大陸

「ドミニカ共和国」について調べてみよう

著者名: 早稲男
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ドミニカ共和国

ドミニカ共和国(以下「ドミニカ」、英語ではDominican Republic)は、カリブ海の大アンティル諸島、イスパニョーラ島に位置する共和制国家です。首都はサントドミンゴです。小アンティル諸島に位置するドミニカ国と混同しないように気を付けてください。

このテキストでは、モルディブの特徴を「国土」、「人口と人種」、「言語」、「主な産業」、「主な観光地」、「文化」、「スポーツ」、「日本との関係」の8つのカテゴリに分けて詳しく見ていき、同国の魅力や国際的な影響力について考えていきます。

1. 国土

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ドミニカ共和国は、カリブ海に位置するイスパニョーラ島の東側3分の2を占めています。島の西側はハイチと国境を接しています。総面積は約48,000平方キロメートルであり、これは日本の九州と高知県を合わせた程度の広さに相当します。

気候は熱帯海洋性で、年間を通して気温の変動は少ないものの、降水量には季節的な変化が見られます。

主な自然資源として、ニッケル、ボーキサイト、金、銀、そして肥沃な農地が挙げられます。


2. 人口と人種

ドミニカ共和国の人口は、約1,080万~約1,133万人と推定されています。人種構成においては、多様なルーツを持つ人々が暮らしています。2014年の推計によると、混血(メスティソ/インディオ58%、ムラート12.4%)が70.4%、黒人系が15.8%、白人系が13.5%、その他が0.3%を占めています。

ここで用いられる「インディオ」という用語は、先住民の血を引く人々を指すのではなく、肌の色が明るい色から暗い色までの間に位置する混血の人々を指します。これは、主にヨーロッパ人(特にスペイン人)、アフリカ人、そして先住民のタイノ族の要素が融合した歴史的背景に由来します。


3. 言語

ドミニカ共和国の公用語はスペイン語です。


4. 主な産業

ドミニカ共和国の経済は、観光業、農業、鉱業、製造業、サービス業といった多岐にわたる産業によって支えられています。主要な産業としては観光業が挙げられ、その成長は顕著です。

農業ではバナナ、ココナッツ、柑橘類などが生産されています。

鉱業はフェロニッケル、金、銀の採掘が中心です。

製造業では、繊維製品や医療機器の生産が行われています。また、コールセンターなどのサービス業も重要な役割を担っています。

国内総生産(GDP)は1,214億4,400万ドル、一人当たりGDPは10,717ドルと報告されています。一人当たり国民総所得(GNI)は9,700ドルです。

主な輸出品目には鉱物(フェロニッケル、金、銀)、光学・精密機器、電気機器、医療機器、カカオ、綿Tシャツなどが含まれ、主な輸入品目には石油・石油関連品、天然ガス、機械・電気機器類、自動車、医薬品、鉄鋼、穀物などが含まれます。



5. 主な観光地

ドミニカ共和国は多様な観光資源を有し、カリブ海の美しいビーチから歴史的な街並み、自然豊かな公園まで、幅広い魅力があります。代表的な観光地としては、ユネスコ世界遺産にも登録されている首都サントドミンゴの「植民都市(Zona Colonial)」があり、新世界初の都市として歴史的建造物が多数残されています。また、東部のプンタ・カナに位置する「バヴァロビーチ」は、その美しい白砂と透明度の高い海で知られています。自然を満喫できる場所としては、プンタ・カナの「ホヨ・アズール(Hoyo Azul)」や、プエルト・プラタの「ダマハグアの27の滝(27 Charcos de Damajagua)」、そして手つかずの自然が残る「サオナ島」などがあります。


6. 文化

ドミニカ共和国の文化は、ヨーロッパ(特にスペイン)、アフリカ、そして先住民のタイノ族の要素が融合し、独自の発展を遂げています。この多様なルーツは、アート、音楽、食文化、スポーツ、宗教など、国民生活のあらゆる側面に反映されています。

音楽はドミニカ共和国の日常生活に不可欠な要素であり、「メレンゲ」は国の国民舞踊として親しまれ、2016年にはユネスコの無形文化遺産に登録されました。その他にも「バチャータ」や「ソン」といったジャンルが人気です。

食文化は地中海、アフリカ、スペイン、先住民の料理が混ざり合った独特の風味を持ち、「モフォンゴ」や「サンコーチョ」、「モロ」などが代表的な料理です。

社会の基盤は家族であり、多世代が同居し、頻繁に家族が集まって食事や音楽、伝統を分かち合う習慣があります。

宗教はローマカトリックが多数を占めますが、アフリカ由来の信仰との融合が見られることも特徴です。

年間を通じて、活気あふれるカーニバルなどの伝統的な祭りが行われます。


7. スポーツ

ドミニカ共和国で最も人気のあるスポーツは野球です。多くのドミニカ共和国出身選手がメジャーリーグベースボール(MLB)で活躍しており、これは国内の若者にとって貧困からの脱却とアメリカンドリームを実現するための大きな希望となっています。少年野球の文化も非常に盛んです。

野球に加えて、日本との交流を通じて柔道が普及しており、2017年には日本の政府開発援助(ODA)により、ドミニカ共和国唯一の国立大学に柔道場が整備されるなど、柔道振興への支援が行われています。

剣道や空手といった日本の武道も一部で実践されています。

サッカーは野球ほど一般的ではありませんが、近年は私立学校やインターナショナルスクールを中心に競技人口が増加傾向にあります。


8. 日本との関係

日本とドミニカ共和国は、長年にわたり友好的な関係を築いています。日本はドミニカ共和国に対し、様々な分野で支援を行っています。特に、人間の安全保障基金を通じた「バテイ」居住者への法的支援や基本的なニーズを満たす支援、食料安全保障のためのインフラ整備、保健・医療体制の改善、防災教育などに貢献しています。

また、2025年3月27日には、日本の円借款による「フード・バリューチェーン強化のための農業金融改善計画」に関する書簡が署名・交換されました。

貿易関係も存在し、2024年の財務省貿易統計によると、日本からドミニカ共和国への輸出額は544億9,000万円、ドミニカ共和国から日本への輸入額は182億7,200万円です。

主な輸出品は科学光学機器、電気機器、医薬品、カカオなどで、主な輸入品は輸送用機器(自動車など)、精密機器、一般機械、鉄鋼などです。

上記の通り、スポーツ分野では、柔道の普及における協力や、スポーツ交流プログラムも実施されています。

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外務省
CIA World Factbook
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