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5_80 世界の様々な地域 / 各国の名称と位置・大陸

「ニジェール共和国」について調べてみよう

著者名: 早稲男
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ニジェール共和国

ニジェール共和国(以下「ニジェール」、英語ではRepublic of Niger)は、アフリカ大陸西部に位置する内陸国です。首都はニアメです。

このテキストでは、ニジェールの特徴を「国土」、「人口と人種」、「言語」、「主な産業」、「主な観光地」、「文化」、「スポーツ」、「日本との関係」の8つのカテゴリに分けて詳しく見ていき、同国の魅力や国際的な影響力について考えていきます。


国土

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ニジェールの国土面積は126万7,000平方キロメートルであり、これは日本の約3.3倍にあたります。アルジェリア、リビア、チャド、ナイジェリア、ベナン、ブルキナファソ、マリと国境を接します。

国土のおよそ3分の2はサハラ砂漠に属し、乾燥した気候が特徴です。北部にはテネレ砂漠やアイル山地といった広大な自然が広がり、南部はサヘルと呼ばれる半乾燥地帯を経て、ニジェール川が流れる比較的降雨量の多い地域へと変化します。サハラ砂漠が広がるため、年間を通して気温が高く、特に4月から5月にかけては最高気温が40度を超える日が多くなります。しかし、湿度が低いため、日陰では比較的過ごしやすい環境です。


人口と人種

2022年の世界銀行のデータによると、ニジェールの人口は約2,621万人です。人口の約50%を占めるハウサ族をはじめ、ジェルマ・ソンガイ族、カヌリ族、トゥアレグ族、プール族など、多様な民族が共存しています。人口の大部分は、農業に適した南部の地域に集中しており、北部や北東部の砂漠地帯は人口密度が低いです。


言語

公用語はフランス語です。これは、かつてフランスの植民地であった歴史に由来します。しかし、国民の多くはハウサ語やジェルマ語といった民族固有の言語を日常的に使用しています。ハウサ語は特に話者が多く、商業や文化活動において重要な役割を果たしています。この多様な言語環境は、ニジェールが複数の民族と文化が交流してきた歴史を反映しています。


主な産業

ニジェールの経済は、伝統的な農業、畜産業、そして鉱業が主な柱となっています。農業は降雨量に大きく左右される天水農業が中心で、ミレット(トウジンビエ)やソルガム(モロコシ)などの穀物が主要な作物です。畜産業は遊牧民によって支えられており、家畜は国内の食料供給や輸出に貢献しています。鉱業においては、世界有数のウラン生産国であり、ウランは主要な輸出品です。近年では石油生産も開始され、経済の多角化が進められています。


主な観光地

ニジェールには、雄大な自然と歴史的な文化遺産が共存する魅力的な観光地があります。

アイル・テネレ自然保護区

広大なテネレ砂漠と、砂漠の中にそびえ立つアイル山地を含む自然保護区です。この地域は、砂漠のオアシスや、古代の岩絵、新石器時代の遺跡などが点在しており、ユネスコ世界遺産に登録されています。

アガデス

サハラ交易の要衝として栄えた歴史的な都市であり、トゥアレグ族の文化の中心地です。特徴的なモスクや活気ある市場があり、アガデス歴史地区としてユネスコ世界文化遺産に登録されています。

W国立公園
ニジェール、ブルキナファソ、ベナンの3か国にまたがる国立公園で、西アフリカ最大級の野生生物保護区です。ゾウ、ライオン、ヒョウなどの大型動物が生息しており、自然観察に適した場所です。名前のWは、川がWの字のように曲がりくねって流れていることに由来します。


文化

ニジェールの文化は、多様な民族の伝統が融合して形成されています。特に、サハラ砂漠に生きるトゥアレグ族やフラニ族といった遊牧民の文化は、ニジェールを象徴するものです。彼らは伝統的な衣装や工芸品、儀式を大切にしています。たとえば、ボロロ族の「ゲレウォール」は、若い男性が美しさを競い合う祭りであり、独特の化粧や踊りが特徴的です。また、首都ニアメの国立博物館では、これらの多様な民族の歴史や文化、工芸品を鑑賞できます。



スポーツ

ニジェールでは、サッカーが最も人気のあるスポーツです。国内にはプロリーグがあり、多くの人々が熱心に観戦やプレイを楽しんでいます。

また、ニジェール相撲も伝統的なスポーツとして親しまれており、地方の祭りでは盛んに試合が行われます。これは日本の相撲とは異なり、相手の体の一部を先に地面につけさせた方が勝ちとなるルールが特徴です。


日本との関係

日本とニジェールは、1960年のニジェール独立以来、友好関係を維持しています。両国間には大使館は設置されておらず、日本は在コートジボワール大使館が、ニジェールは在中国大使館がそれぞれ兼轄しています。

日本は、ニジェールの貧困削減や食料安全保障、保健・教育分野における開発を支援しており、文化無償協力も実施されています。貿易面では、ニジェールは日本に対し、主に採油用種子や食料品を輸出し、日本からは機械類や自動車、ゴム製品などを輸入しています
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CIA World Factbook
世界銀行 (World Bank)
国際連合 (UN) 公式サイト
外務省

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