「さびし/寂し/淋し」の意味・活用・使用例【形容詞シク活用】
このテキストでは、シク活用の形容詞「
さびし/寂し/淋し」の意味、活用、解説とその使用例を記しています。
形容詞・シク活用
| 未然形 | さびしく | さびしから |
| 連用形 | さびしく | さびしかり |
| 終止形 | さびし | ◯ |
| 連体形 | さびしき | さびしかる |
| 已然形 | さびしけれ | ◯ |
| 命令形 | ◯ | さびしかれ |
■意味1
ひっそりとしていて心細い/寂しい。
[出典]:
百人一首 恵慶法師
「八重むぐら 茂れる宿の
さびしきに 人こそ見えね 秋は来にけり」
[訳]:幾重に重なったつる草が生い茂った宿は
ひっそりとして寂しく、(訪れる)人の姿は見えないが、それでも秋はやって来るのだなぁ
■意味2
物足りない、経済的に貧しい。
[出典]:
源氏物語 若菜下
「世の中
寂しく、思はずなることもありとも...」
[訳]:夫婦仲が
物足りず、心外なことがあっても...