海外の国名をみるときに、英、米、仏、のように漢字で表すことがあります。
「英→イギリス」、「米→アメリカ」、「仏→フランス」なのですが、よくよく見てみると全く漢字と国名が結びついていないような気もします。一体どのような経緯で漢字での表記が決まっているのでしょうか。
アメリカ合衆国→米国
幕末や明治時代の初期に、「America」の発音から、アメリカのことをメリケンと呼んでいました。それを漢字に表したものが「米利堅」。その名残からアメリカ合衆国のことを「米国」と呼んでいます。
イギリス→英国
イギリスが英国と呼ばれる理由も、アメリカのそれと同じです。幕末の時期に人々は「イギリス」を「エゲレス」と呼び、それが「英吉利」と表記されていました。その名残からイギリスのことを「英国」と呼んでいます。
同じような理由で、「
フランス→仏蘭西→仏」、「
オランダ→阿蘭陀→蘭」、「
ポルトガル→葡萄牙→葡」などがあります。
ちなみに、オランダの正式名称は「Koninkrijk der Nederlanden」で「Holland」という俗称もよく使われています。日本では、
「Holland(ホランド)」を聞き間違えて「オランダ」と呼ばれるようになったと言われています。
こうして見てみると、当時の人々の勘違いから現在の国名の表記が決まっているというのも面白い話ですね。