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ショベ フランス南東部の洞穴絵画遺跡 世界史用語42

著者名: ピアソラ
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ショベとは

ショベとは、フランス南東部のアルデシュ県にある洞窟で、世界で最も古く、最も保存状態の良い具象洞窟絵画が発見された場所です。この洞窟は、1994年12月18日に3人の洞窟探検家によって偶然発見されました。洞窟の中には、約3万年前から3万2千年前にかけて、旧石器時代の人々によって描かれた動物や人間の手の跡などがあります。これらの絵画は、当時の人々の生活や思想、芸術性などを知るための貴重な資料となっています。2014年には、ユネスコの世界遺産に登録されました。



ショベ洞窟絵画遺跡の特徴として、以下の点が挙げられます。

絵画の技法と表現力が高いこと。ショベ洞窟の絵画は、動物の姿や動きをリアルに捉えており、色彩や陰影、線の太さなどを巧みに使っています。洞窟の壁の凹凸や岩の形も利用して、立体感や奥行きを表現しています。また、同じ動物を重ねて描くことで、動きや時間の流れを示している場合もあります。
絵画の種類と内容が多様であること。ショベ洞窟の絵画には、少なくとも13種類の動物が描かれており、その中には現在絶滅している動物も含まれています。描かれている動物の中で最も多いのはライオンで、次いでマンモスやサイなどが続きます。これらの動物は、当時の人々が狩猟対象としていた動物ではなく、むしろ敬畏や畏怖の対象としていたと考えられています。絵画の中には、動物同士の戦闘や交尾、出産などの場面もあり、当時の自然の様子や動物の生態を知ることができます。
絵画の年代が古く、保存状態が良いこと。ショベ洞窟の絵画は、放射性炭素年代測定法によって、約3万年前から3万2千年前に描かれたことが分かっています。これは、世界で最も古い洞窟絵画の年代とされており、当時の人々の高度な芸術性を示しています。また、洞窟の入り口が崩落していたことや、洞窟内の温度や湿度が安定していたことなどによって、絵画は外部の影響を受けずに良好な状態で保存されてきました。そのため、絵画の色や形は鮮やかで、細部まで見ることができます。
ショベ洞窟絵画遺跡は、人類の歴史や文化、芸術にとって重要な遺産であると言えます。この洞窟は、現在は一般公開されていませんが、2015年には洞窟のレプリカが作られて、観光客に公開されました。このレプリカは、洞窟の形や大きさ、絵画の位置や色などを忠実に再現しており、ショベ洞窟の魅力を体感することができます。
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・ショベ フランス南東部の洞穴絵画遺跡 世界史用語42

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『世界史B 用語集』 山川出版社

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