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古文単語「ともし/乏し/羨し」の意味・解説【形容詞シク活用】

著者名: 走るメロス
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「ともし/乏し/羨し」の意味・活用・使用例【形容詞シク活用】

このテキストでは、シク活用の形容詞「ともし/乏し/羨し」の意味、活用、解説とその使用例を記しています。

形容詞・シク活用

未然形ともしくともしから
連用形ともしくともしかり
終止形ともし
連体形ともしきともしかる
已然形ともしけれ
命令形ともしかれ


意味1

うらやましい

[出典]:万葉集
「風をだに恋ふるは羨し風をだに来むとし待たば何か嘆かむ」

[訳]:風の音にさえ恋しさを感じているのはうらやましいことです。風の音にさえ心をゆさぶられて相手が来るだろうと待っているならば何を嘆くことがありましょうか。


意味2

珍しい、心がひかれる、慕わしい

[出典]:万葉集
「心なき雨にもあるか人目守り乏しき妹に今日だに逢はむを」

[訳]:無情な雨なことですよ。人の目をはばかってめったに逢えない慕わしいあなたに今日は逢いたいと思うのに。


意味3

少ない、不足している

[出典]:閑居の気味 方丈記
「糧乏しければ、おろそかなる哺をあまくす。」

[訳]:食糧が不足していると、粗末な食事を美味しく感じさせる。


意味4

貧乏だ、貧しい

[出典]悲田院の尭蓮上人は 徒然草
「偽りせんとは思はねど、乏しく、かなはぬ人のみあれば、おのづから、本意通らぬこと多かるべし。」

[訳]:嘘をつこうとは思わないのですが、貧乏で、(自分の)思い通りにならない人ばかりがいるので、自然と思うようにいかないことが多いのでしょう。

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ベネッセ全訳古語辞典 改訂版 Benesse
全訳読解古語辞典 第四版 三省堂

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