あづかる/与る
このテキストでは、ラ行四段活用の動詞「
あづかる/与る」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
「あずかる」には、
①与る
②
預かる
などの用法があるが、ここでは「①与る」を扱う。
ラ行四段活用
未然形 | あづから |
連用形 | あづかり |
終止形 | あづかる |
連体形 | あづかる |
已然形 | あづかれ |
命令形 | あづかれ |
■意味1:自動詞
関与する、関わる。
[出典]:
にくきもの 枕草子
「にはかにわづらふ人のあるに、験者もとむるに、例ある所になくて、外に尋ねありくほど、いと待ち遠に久しきに、からうじて待ちつけて、よろこびながら加持せさするに、このころ物怪に
あづかりて困じにけるにや...」
[訳]:急に病気で苦しむ人がいるので、(祈祷を行う)修験者を探すのだが、(修験者が)普段いる所にはいなく、別の所をあちこち探してまわるうちに、(早く見つからないかと)たいそう待ち遠しく時間がかかっていたところ、(修験者を)やっとのことで待ち受けて、喜びながら加持祈祷をさせると、最近もののけに
関わって疲れてしまったのであろうか...