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古文単語「さてこそ/然てこそ」の意味・解説【連語】

著者名: 走るメロス
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「さてこそ/然てこそ」の意味・活用・使用例【連語】

このテキストでは、古文単語「さてこそ/然てこそ」の意味、解説とその使用例を記している。

成り立ち

副詞「さて」と係助詞「こそ」が一語になったもの。
連語

意味1

そのようにしてはじめて、そのようにしてこそ

[出典]:花鏡
さてこそ、わたりたる為手にてはあるべけれ。」

[訳]そのようにしてこそ、(すべてのことに)通じた為手(狂言の主人公役)としてふさわしい。


意味2

そのようにして、そのような次第で

[出典]木曾最期 平家物語
「『今は誰を庇はんとてか軍をもすべき。これを見給へ東国の殿原。日本一の剛の者の自害する手本。』とて、太刀の先を口に含み、馬より逆さまに飛び落ち、貫かつてぞ失せにける。さてこそ粟津の軍はなかりけれ。 」

[訳]:「今となっては誰をかばうために戦をする必要があるだろうか。これをご覧あれ、東国の武士たちよ。日本一のつわものが自害する手本だ。」と言って、刀の先を口にふくんで、馬から逆さまに飛び落ちて、(頭を)貫いて死んでしまった。そのような次第で粟津の戦いはなくなったのである。

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ベネッセ全訳古語辞典 改訂版 Benesse
全訳読解古語辞典 第四版 三省堂

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