ここだ/幾許
このテキストでは、古文単語「
ここだ/幾許」の意味、解説とその使用例を記している。
副詞
■意味1
(数や量が)
たくさん、多く。
※この用法の場合、「ここだ+動詞」または「ここだも+動詞」の形で用いられることが多い。
[出典]:万葉集
「み吉野の象山のまの木末にはここだも騒く鳥の声かも」
[訳]:吉野の象山の山あいの梢では、たくさん(鳴き)騒ぐ鳥の声であることよ
■意味2
(程度が)
ひどく、たいそう、こんなにも。
※この用法の場合、「ここだ+形容詞」の形で用いられる。
[出典]:
万葉集
「多摩川にさらす手作りさらさらに何そこの児の
ここだかなしき」
[訳]:多摩川にさらしている手作りの布のように、ますます、なんでこの子は
こんなにも愛おしいのだろうか