らうたし/労たし
このテキストでは、ク活用の形容詞「
らうたし/労たし」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
形容詞・ク活用
未然形 | らうたく | らうたから |
連用形 | らうたく | らうたかり |
終止形 | らうたし | ◯ |
連体形 | らうたき | らうたかる |
已然形 | らうたけれ | ◯ |
命令形 | ◯ | らうたかれ |
■意味1
かわいそうだ、いたわってやりたい。
[出典]:宇津保物語
「らうたく、いたづらになりぬとききつるを...」
[訳]:かわいそうに、無用な者(世捨て人)になったと聞きましたが...
■意味2
かわいらしい、いとしい、愛らしい。
[出典]:
うつくしきもの 枕草子
「をかしげなるちごの、あからさまにいだきて遊ばしうつくしむほどに、かいつきて寝たる、いと
らうたし。 」
[訳]:かわいらしい様子の子どもが、ほんのちょっと抱いて遊ばせかわいがっているうちに、しがみついて寝たのは、とても
かわいらしい。