やむ/病む
このテキストでは、マ行四段活用の動詞「
やむ/病む」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
「やむ」には
①
止む
②病む
などがあるが、ここでは「②病む」を扱う。
マ行四段活用
未然形 | やま |
連用形 | やみ |
終止形 | やむ |
連体形 | やむ |
已然形 | やめ |
命令形 | やめ |
■意味1:自動詞
病気になる、患う。
[出典]:
これも仁和寺の法師 徒然草
「からき命まうけて、久しく
病みゐたりけり。」
[訳]:危うい命を拾って、長い間
患い続けていたのである。
■意味2:他動詞
病気に冒される、病気になる。
[出典]:橋姫 源氏物語
「にはかに胸を病みて亡せにき。」
[訳]:急に胸を病気に冒されて亡くなってしまった。
■意味3:他動詞
思い悩む、心配する。
※この用法の場合、「心病む」の形で用いられることが多い。
[出典]:伊勢物語
「いといたう心病みけり。」
[訳]:たいそうひどく思い悩んだのでした。