おくり/送り
このテキストでは、古文単語「
おくり/送り」の意味、解説とその使用例を記している。
名詞
■意味1
見送り、旅に出る人を見送ること。
[出典]:
門出・馬のはなむけ 土佐日記
「かれこれ、知る知らぬ、
送りす。」
[訳]:あの人この人、知っている人も知らない人も
見送りをする。
■意味2
葬送、野辺の送り。
※「葬送」とは、死者を葬り見送ること。「野辺の送り」とは、遺体を火葬場は埋葬地まで運ぶこと。
[出典]:桐壷 源氏物語
「御送りの女房の車に、慕ひ乗りたまひて...」
[訳]:ご葬送の女房の牛車に、後を追うようにしてお乗りになって...
■意味3
護衛、監視のために付きそうこと。
[出典]:
花山院の出家 大鏡
「さるべくおとなしき人々、なにがしかがしといふいみじき源氏の武者たちをこそ、御
送りに添へられたりけれ。」
[訳]:(天皇と一緒に出家させないようにする)そのような思慮分別のある者たちや、なにがし、かがしという優れた源氏の武者たちを、
護衛につけられたのです。
■意味4
島流し、流罪。