何にかはせむ/何かはせむ
このテキストでは、古文単語「
何にかはせむ/何かはせむ」の意味、活用、解説とその使用例を記しています。
連語
■用法:強調
(反語を表し)
いったい何になろうか、いや何にもならない。
[出典]:
物語・源氏の五十余巻 更級日記
「一の巻よりして、人も交じらず、几帳の内にうち伏して、引き出でつつ見る心地、后の位も
何にかはせむ。」
[訳]:一の巻から読み始めて、誰にも邪魔されず、几帳の中に横になって、(箱のなかから)引き出して見る心地は、后の位も
何になろうか、いや何にもならない。
[出典]:
あだし野の露消ゆるときなく 徒然草
「住み果てぬ世に、みにくき姿を待ちえて、
何かはせん。」
[訳]:いつまでも住み続けることのできないこの世で、醜い姿を待ち迎えて(老いて醜い姿になって)、それが
何になるでしょうか、いや何にもなりません。
■品詞分解
「何にかはせむ」を品詞分解すると、次のようになる。
何 | 代名詞 |
に | 格助詞 |
かは | 係助詞 |
せ | サ行変格活用「す」の未然形 |
む | 推量の助動詞「む」の連体形 |
「何かはせむ」を品詞分解すると、次のようになる。
何 | 代名詞 |
かは | 係助詞 |
せ | サ行変格活用「す」の未然形 |
む | 推量の助動詞「む」の連体形 |