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故事成語『助長』書き下し文・わかりやすい現代語訳と文法解説

著者名: 走るメロス
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『助長』原文・書き下し文・現代語訳と解説

このテキストでは、中国の故事成語である『助長』の原文(白文)、書き下し文、わかりやすい現代語訳(口語訳)とその解説を記しています。



「助長」の意味

助長とは「能力を伸ばすように働きかけること」、「急速に成長させようとして無理に力を添え、かえって成長を妨げること」を意味します。


白文(原文)

宋人有閔其苗之不長揠之者。
芒芒然帰、謂其人曰、
「今日病矣。助苗長。」

其子趨而往視之、苗則矣。
天下之不助苗長者、寡矣。




書き下し文

宋人有閔其苗之不長而揠之者。
宋人に其の苗の長ぜざるを閔(うれ)へて之を揠(ぬ)く者有り。

芒芒然帰、謂其人曰、
茫茫然として帰り、其の人に謂ひて曰はく、

「今日病矣。予助苗長矣。」
「今日病(つか)れたり。予苗を助けて長ぜしむ。」と。


其子趨而往視之、苗則槁矣。
其の子趨(はし)りて往きて之を視れば、苗は則ち槁(か)れたり。

天下之不助苗長者、寡矣。
天下の苗を助けて長ぜしめざる者、寡なし。




現代語訳(口語訳)

宋人に其の苗の長ぜざるを閔(うれ)へて之を揠(ぬ)く者有り。
宋の国の人で、(畑の)苗が成長しないのを憂いて、これを引き抜く者がいました。

茫茫然として帰り、其の人に謂ひて曰はく、
(疲れて)ぼんやりとして(家に)帰り、其の家の者に言うことには、

「今日病(つか)れたり。予苗を助けて長ぜしむ。」と。
「今日は疲れたよ。私は苗が生長するのを助けて伸ばしてやったんだよ。」と。


其の子趨(はし)りて往きて之を視れば、苗は則ち槁(か)れたり。
其の人の子が小走りで(畑に)行って苗を見たところ、苗は枯れてしまっていました。

天下の苗を助けて長ぜしめざる者、寡なし。
世の中の人々で苗(の生長)を助けて伸ばすようなことをしない者は少ないです。(誰しもがそのようなことをしてしまいがちです。)



単語・文法解説

置き字。文章の接続を表すもの。~して、~だけれどもの意味
芒芒然「疲れた様子でぼんやりとして」の意味
「私、俺、僕」などの自分を指す代名詞
置き字。文末に置いて、その文を強調するために使われるが、 特に読む必要はない
枯れるの意味
天下「世の中の人」を指す


著者情報:走るメロスはこんな人

学生時代より古典の魅力に取り憑かれ、社会人になった今でも休日には古典を読み漁ける古典好き。特に1000年以上前の文化や風俗をうかがい知ることができる平安時代文学がお気に入り。作成したテキストの総ページビュー数は1,6億回を超える。好きなフレーズは「頃は二月(にうゎんがつ)」や「月日は百代の過客(くゎかく)にして」といった癖のあるやつ。早稲田大学卒業。
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『教科書 高等学校国語 国語総合 古典編』 東京書籍
鎌田正、米山寅太郎 著 2011 『新漢語林 第二版』大修館書店
『教科書 高等学校 標準 古典B 漢文編』 第一学習社

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