約数の総和の求め方
ここでは、約数の総和の求め方について説明していきます。
<問題>
整数20の約数の総和を求めなさい。
まず、約数の総和とは何なのかを理解しなくてはいけません。20の約数の総和とは、
20の約数である{1,2,4,5,10,20}を全部足したものを指します。
今回の問題では、約数が6個だけなので、すべて書き出して足すことができましたが、約数の数が仮に50個、100個あったときにすべての約数を書き出すわけにはいきませんので、計算で求められる方法を身につけておきましょう。
約数の総和を求める公式
約数の総和を求めるためには公式があります。
整数を素因数分解して
と表すことができるときに、その約数の総和は、
となる
ですが、これだけだと頭に入ってこないという人も多いでしょうから、この公式と照らしあわせて一緒に問題を解いてみましょう。3ステップで解いていきます。
ステップ1:素因数分解する
まず、与えられた整数を素因数分解します。
20の素因数は2と5なので
20=2²×5
と表すことができます。
※1は素因数でないことに注意しましょう。
ステップ2:すべての約数が素因数で表せられることを理解する
次に、20の約数{1,2,4,5,10,20}を素因数の形で表してみましょう。
1=2⁰・5⁰
2=2¹・5⁰
4=2²・5⁰
5=2⁰・5¹
10=2¹・5¹
20=2²・5¹
"20=2²・5¹"であることから、20の約数は、2を"0〜2"回掛けあわせたものと、5を"0〜1"回掛けあわせたものの組み合わせで表すことができる、これに気がつけるかどうかが肝です。
ステップ3:約数の総和を求める
20の約数は、{1,2,4,5,10,20}なので、これらを足しあわせてみましょう。
1+2+4+5+10+20
これをステップ2の数字で置き換えてみます。
(2⁰・5⁰)+(2¹・5⁰)+(2²・5⁰)+(2⁰・5¹)+(2¹・5¹)+(2²・5¹) ー①
これをさらに変形すると、
(2⁰+2¹+2²)(5⁰+5¹) ー②
②式を展開すると①式になります。そして②式は、公式そのものですね。②の計算式を解くと、
(2⁰+2¹+2²)(5⁰+5¹)
=(1+2+4)(1+5)
=7×6
=42
実際にすべての約数を足してみても
1+2+4+5+10+20=42
となるので、答えと求め方が正しいということがわかります。
それでは練習問題を通して、約数の個数の求め方について慣れていきましょう。