はじめに
地球型惑星に属する、水星・金星・地球・火星の4つの惑星について解説をしたいと思います。
水星
水星は太陽に最も近い星で、その表面温度は太陽に側した面で400℃に達します。しかしながら、大気がほとんどなく自転の周期がゆっくりとしているために、太陽に側していない面は、気温はぐっと下がり-160℃にまで下がってしまいます。
太陽系の中では一番小さい星で地球の半分にも満たない大きさです。
水星の表面が最初に観測されたのは、1974年に惑星探査機マリナー10号によってでした。このときの調査で、水星の表面は無数のクレーターで覆われていることがわかり、いっときは月と似た環境であると考えられていましたが、その全容は未だ明らかになっていません。
水星特有の地形として、水星の表面全体に見られるしわのような地形があります。これは高さ2kmを超える断崖で「
リンクル・リッジ」と呼ばれています。このような地形は、水星がでたてのときには熱かった核が、冷えて収縮した際、星の表面とともに縮んでつくられたと考えられています。
水星は太陽系の中で最も小さい
金星
金星は地球に近い軌道を持ち、大きさと密度が地球に似ていることから「地球の姉妹惑星」と表現されることがあります。
しかしながら、その環境は地球とはまったく異なります。
金星の表面は分厚い二酸化炭素で覆われており、そのために温室効果が働き、金星内の温度は470℃と、太陽により近い水星よりも高くなっています。
金星は他の惑星と比べて異なった性格を持っています。
■公転周期が自転周期よりも短い。
■自転の方向が他の惑星とは逆の左周り。これによって太陽が西から登って東に沈むという珍しい現象が起こっています。
金星は公転周期が自転周期よりも短い。太陽が西から登って東に沈む。
地球
我々の住む地球は太陽から3番目の惑星で、地表に液体の水を大量に蓄え、様々な種類の生命が存在しているのが最大の特徴です。誕生してから46億年以上が経過していると考えられています。
コペルニクスが地動説を唱えるまで、地球が1惑星にすぎないということは発見されていませんでした。
地球における海の占める割合は約70%で、空気を構成する気体は、窒素が77%、酸素が21%、そして少量の二酸化炭素、アルゴンその他の気体からなっています。
この二酸化炭素が存在しているおかげで、温室効果が働き、地表の温度が保たれていると言われています。しかしながら近年、二酸化炭素が増えてしまい、地球全体の気温が上昇していることが問題視されていますね。
生命が存在できる環境であるのが最大の特徴
火星
火星は、地球型惑星に数えられる惑星の中で、太陽から一番離れた惑星です。直径は地球の約半分、質量は10分の1程です。
火星には液体の水が存在していませんが、水が流れて侵食されたような地形が数多く残されています。これによって、火星にはかつて水が存在したのではないかと考えられています。
火星には、太陽系最大とよばれるものがいくつか存在します。
■最大級の火山「オリンポス山」高さは富士山の7倍近い27キロと言われています。
■最大級の渓谷「マリネリス渓谷」全長が2000キロにも及び、その深さは10キロを超えます。
ちなみに火星は、日本初の探査機「のぞみ」が打ち上げられた惑星です。残念ながらミッションをクリアすることはできませんでしたが、日本の宇宙開発の歩みを語る上ではずせない惑星でしょう。
太陽系最大の火山「オリンポス」と渓谷「マリネリス」が存在