共役な複素数
ここでは
共役な複素数についてみていきましょう。「きょうやくな」と読むので、読み方を間違えないようにしましょうね。
"a+bi"と"a−bi"
"a
+bi"と"a
−bi"
この2つの複素数の違いは、赤文字で示した部分が"+"か"−"かです。こういうときに、
2つの複素数"a+bi"と"a−bi"は、互いに共役な複素数であるといいます。
この単元は問題を通して一緒に考えた方が早いので、早速練習問題をみてみましょう。
練習問題
問題
次の複素数について、共役な複素数を求めましょう。
(1) 1+2i
(2) 3−i
(3) −4i
(4) −5
■(1) 1+2i
"a+bi"と"a−bi"の関係のように、
虚部についている"+"を"−"にかえたもの(もしくは"−"を"+"にかえたもの)を共役な複素数といいましたね。なので"1+2i"の共役な複素数は、"+2i"の"+"を"−"にかえて、"
1−2i"となります。
■(2) 3−i
(1)と同様に、"3−i"の"−i"の"−"を"+"にかえて、"
3+i"。これが"3−i"の共役な複素数です。
■(3) −4i
ちょっと頭を使う問題です。
そもそも"−4i"とは"0−4i"で、0が省略されていると考えてみましょう。
すると、"0−4i"の"−"を"+"にかえて"0+4i"。0は省略できるので、"
4i"。これが"−4i"の共役な複素数です。
■(4) −5
(3)と同じように、"−5"とは"−5+0i"で、0が省略されていると考えてみましょう。
すると、"−5+0i"の"−"を"+"にかえて"−5+0i"。0のついた項は省略されるので、"
−5"。これが"−5"の共役な複素数です。
このように、
iがついていなければ共役な複素数はかわらないこともあわせて覚えておきましょう。