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18_80 アジア・アメリカの古代文明 / 東南アジアの諸文明

東南アジアの諸文明(大越、扶南、真臘、アンコール=ワットなど) 受験対策問題 16

著者名: レキシントン
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東南アジアの諸文明で押さえておきたいポイント

※赤字部分が問題に出そうな部分です。赤色の暗記シートなどで隠して見てください。

東南アジアとは

東南アジアは、ユーラシア大陸につながる大陸部と、島々からなる島嶼部に分けられる。大陸部に属するのは、現在の国名で言えばミャンマー、タイ、ラオス、カンボジア、ベトナムの5カ国で、島嶼部に属するのは、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、ブルネイ、東ティモールの6カ国である。

東南アジアは、インドと中国の中間地点だったことから、これら地域の影響を強く受けた。インドからヒンドゥー教仏教、中国から漢字律令体制を受容し、独自の東南アジア文化圏が成立した。モン人、ベトナム人、チャム人、クメール人、マレー人などが、東南アジアの主な民族である。

モン人

・モン人は、現在のミャンマー(旧ビルマ)タイに住んでいた先住民で、インド文化を受容し、モン文字という独自の文字を使った。モン人は次のような国家を建国した。

ドヴァーラヴァティ(6~8世紀頃)メナム川流域に建国。唐へ朝貢し、上座部仏教を受容した。
ピュー(8世紀~9世紀)イラワディ川流域に建国。9世紀南詔の攻撃で衰える。
パガン朝(1044~1287)ビルマ初の統一王朝。上座部仏教を受容し、多くの寺院を建立した。シャン人の攻撃を受け、最後はに滅ぼされる。


ベトナム人

・ベトナム人は、インドシナ半島東部(中国名で越南)に住んでいた民族で、秦の始皇帝や漢の武帝の征服により、中国文明の影響を受けた。ベトナム人は次のような国家を建国した。

大越(ダイベド)国(1009~1225)ベトナム初の統一国家。五代十国の混乱期、李公蘊が建国したため、李朝ともいう。首都は昇竜(現ハノイ)で宋軍を撃退。チャンパーに3度遠征した。


チャム人

・チャム人はマレー=ポリネシア系でインドシナ半島東岸に住んでいた人々のこと。インド文化を受容し、チャンパー(2世紀末~17世紀)を建国した。チャンパーは国名で、時代ごとに林邑、環王(チャム人の一時的な自称)、占城と呼ばれた。

林邑(2~7世紀)192年に後漢から独立し、建国されたチャンパーの中国名。はじめ中国文化、のちにインド文化を受容した。の攻撃を受け、の時代に朝貢した。
占城(9世紀後半~15世紀後半)9世紀後半のチャンパーの中国名。10世紀以降ベトナム、11世紀以降アンコール朝、13世紀後半元朝、15世紀に黎朝(ベトナム)に征服され17世紀に滅亡した。


クメール人

・クメール人はメコン川流域に住んでいた人々で、カンボジア人とも言う。マレー人との混血民族で、独自のクメール文化を築き、次のような国を建国した。

扶南(1~7世紀)メコン川下流にクメール人またはマレー人が建国した国家の中国名。7世紀同じクメール人の真臘により滅ぼされる。
真臘(6~15世紀)メコン川中流域にクメール人が建設した国家の中国名。8世紀に分裂し北の陸真臘、南の水真臘に分裂。アンコール朝のもと再統一、14世紀以降タイの勢力によって衰退。


・真臘の最盛期を現出した王朝がアンコール朝で、12世紀前半に、スールヤヴァルマン2世(在位1113~1152頃)によってヒンドゥー教寺院としてアンコール=ワットが建立された。王都アンコール=トムを中心に栄えた。アンコール=ワットはその後仏教寺院となる。ジャヤヴァルマン7世(在位1181~1220頃)の時代にアンコール=トムが増築されるが、王の死後都市建設と重税によって衰退する。

マレー人、ジャワ人

・マレー半島やスマトラ島、ジャワ島などに住んでいた人々。次のような国を建国した。

シュリーヴィジャヤ王国(7~14世紀)マレー人がスマトラ島に建国。都はパレンバン。中国名は室利仏逝・三仏斉義浄が帰国の途上訪れる。14世紀、マジャパヒト王国によって衰退する。
サムドラ=パサイ(1267~1521)スマトラ島北端の王国。13世紀王がイスラーム教に改宗した。
古マタラム王国(8~9世紀)マレー人がジャワ島中部に建国。ヒンドゥー教を信仰した。プランバナン寺院群を建立。16世紀以降イスラームを受容した新マタラム王国となる。
シャイレンドラ朝(752?~832?)マレー人がジャワ島に建国。大乗仏教を信仰し、ボロブドゥール寺院を建立した。
クディリ朝(928~1222)ジャワ島東部の王国。ヒンドゥー教を信仰し、『マハーバーラタ』をジャワ語に翻訳した紙芝居ワヤンが盛んに行われた。

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・東南アジアの諸文明(大越、扶南、真臘、アンコール=ワットなど) 受験対策問題 16

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『世界史B 教科書』 山川出版社
『世界史B 用語集』 山川出版社

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