"かつ"と"または"の否定
2つの条件pとqについて、"pかつq"、"pまたはq"を否定する問題がよく出題されます。
やっかいに思えるかもしれませんが、やり方さえ覚えていれば身構える必要はありません。まずは次の2つのことを覚えましょう。
「pかつq」の否定は「pではない」または「qではない」ー①
「pまたはq」の否定は「pではない」かつ「qではない」 ー②
なぜこうなるかは、
ド・モルガンの法則を用いて説明ができます。ド・モルガンの法則は次の2つでした。
これを条件pと条件qに当てはめただけの話です。
を文章にしたのが①です。
を文章にしたのが②です。
ではここまで学習してきたことに、練習問題を通して慣れていきましょう。
練習問題
問題 次の条件の否定を述べなさい
(1) a=3かつb=2
(2) x<2または4≦x
■(1) a=3かつb=2
説明をしやすくするために、"a=3"を条件p、"b=2"を条件qとしましょう。この問題では、「"pかつq"を否定しなさい」といっているんですね。
"pかつq"の否定なので、①より
「"pかつq"ではない」=「"pではない"または"qではない"」
つまり「a≠3またはb≠2」が答えとなります。
いちいち条件p、条件qに置き換えて考える必要はありませんが、最初はわかりやすくするために、ここでやったように置き換えて考えてもよいでしょう。
■(2) x<2または4≦x
ここでも説明をしやすくするために、"x<2"を条件p、"4≦x"を条件qとしましょう。この問題では、「"pまたはq"を否定しなさい」といっているんですね。
"pまたはq"の否定なので、②より
「"pまたはq"ではない」=「"pではない"かつ"qではない"」
つまり「"x<2の否定"かつ"4≦x"の否定」を述べればよいですね。
「"x<2の否定"」と「"4≦x"の否定」の求め方がわからなければ「
命題[条件の否定と練習問題(=の否定・不等式の否定・言葉の否定]」をみて学習しなおしてください。
答えは「"x≧2"かつ"4>x"」。まとめて「2≦x<4」となります。