「しお」ではないです!「えん」です!!
酸と塩基が反応をすると水と
塩(エン)が生成されます。
まずはこの塩(エン)についてみていきましょう。
塩(エン)とは
酸と塩基が出会うと、酸の 「H⁺」 と 塩基の 「OH⁻」 がくっついて H₂O (水)ができます。
この反応が起こったとき、酸の陰イオンと塩基の陽イオンが残りますが、これがくっついたものが塩(えん)です。
■塩酸と水酸化ナトリウムの例
塩酸と水酸化ナトリウムを組み合わせると、以下のような反応を示します。
HCl+NaOH→NaCl+H₂O
酸の H⁺ と 塩基の OH⁻ とでH₂Oを生成した残りもので、NaClが生成されますね。
このNaClのように
酸の陰イオンと塩基の陽イオンがくっついたものを塩(エン)と言います。そして酸と塩基の反応のことを
酸塩基反応と言います。
酸の陰イオンと塩基の陽イオンがくっついたものを塩(エン)と言う。
実験で「しお」のことを食塩と言うのは、このエンと区別するためだったんですね。
問題
では実際に問題を解いてみましょう。
次の酸塩基反応の化学反応式を書きなさい
(1)硫酸と水酸化バリウム
(2)塩酸とアンモニア
■(1)硫酸と水酸化バリウム
反応式は、
H₂SO₄ +
Ba(OH)₂ →
BaSO₄ +
2H₂O
となり、生成される塩は硫酸バリウムになります。
これは問題ないですね。続けてもう1問いきましょう。
■(2)塩酸とアンモニア
塩酸はHClでアンモニアはNH3と。。。
あれ、ちょっと待ってください。
酸塩基反応って酸と塩基が反応して水と塩を作るんでしたよね?でもアンモニアには塩基(OH)がない。。。では、この反応は成り立たないが答えでしょうか?
いいえ。実は
アンモニアだけは特別なんです。
化学反応式は
HCl +
NH₃ →
NH₄Cl
となり塩化アンモニウムが生成されます。
本来なら酸のH⁺ と 塩基の OH⁻が反応をして水を生成するのですが、アンモニアにはOH⁻がないので、
NH3自身がH+を受け取ってアンモニウムイオンNH⁴⁺となり、それが残りの陰イオンとくっついて塩を生成するんです。
例外はこのアンモニアのみですので、ここは別途覚えておきましょう
今回はここまでにしましょう。
次回は
塩の分類についてお話します。