はじめに
有機化合物にたくさんの種類があるのは、
炭素の結合の仕方が多岐に渡るからです。
そのうち、
炭素と
水素からできている有機化合物を
炭化水素といいます。これは有機化合物の中で、最も基本的なものです。
ここでは、その炭化水素の結合の種類についてみていきましょう。
鎖式炭化水素と環式炭化水素
鎖式炭化水素とは、炭素原子が
鎖状に結合している炭化水素の事を言います。
一方で、鎖状とは違って
環状につながるという結合方法もあります。このような炭化水素を
環式炭化水素と言います。
鎖式炭化水素、環式炭化水素の中にはそれぞれ
飽和炭化水素と
不飽和炭化水素の2種類があるので、確認していきましょう。
飽和炭化水素
炭素には4本の腕があるということを構造式で学んだかと思いますが、その4本の腕それぞれが別の物質と手を結んでいる
単結合のものを飽和炭化水素と言います。
図で確認してみましょう。
鎖式炭化水素
環式炭化水素
飽和炭化水素はこのように単結合をしています。
ちなみに飽和炭化水素の中で、一番単純な構造なのはメタンCH4です。
不飽和炭化水素
炭素と炭素の結合が二重結合や三重結合になっているものを
不飽和炭化水素と言います。
4本ある腕のうち、2本もしくは3本が同じ場所で手を結んでいる状態です。
図で確認してみましょう。
鎖式炭化水素
以上のように炭化水素は、炭素が鎖式に結合しているか環状に結合しているか、また飽和であるか不飽和であるかによって分類がされています。