中国の思想家
孔子が述べたものを弟子たちがまとめたもの、それが
論語です。ここでは、論語の第2章「
為政第二」の第11、「故きを温ねて」の解説をしています。
四文字熟語に
温故知新という言葉があります。意味は、
昔のことをよく学び、そこから新しい知識や道理を得ることですが、この論語から発祥した言葉のひとつです。
白文(原文)
子曰、温故而知新、可以為師矣。
書き下し文
子曰く、故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る、以って師と為るべし。
口語訳(現代語訳)
孔子先生はおっしゃいました。「古くからの伝えを大切にして、新しい知識を得て行くことができれば、人を教える師となることができるでしょう。」と。
■而
置き字の1つ。読まずに、「~て」や「~だけれども」のように接続を表します。
やっかいなのは、順接と逆接、どちらの場合でも使われるという点です。見分け方は、文脈から判断するしかありません。
■矣
置き字の1つ。文末に置いて、その文を強調するために使われます。 文意が強くなるだけで、特にそれ以上の意味はありません。