王之渙『登鸛鵲楼』の原文・現代語訳と絶句・押韻・対句の有無などを徹底解説
このテキストでは、中国の詩人
王之渙が詠んだ漢詩「
登鸛鵲楼」(
(※1)鸛鵲楼に登る)の原文(白文)、書き下し文と現代語訳・口語訳、文法解説(五言絶句・押韻・対句の有無など)を記しています。
原文(白文)
※左から右に読んでください。
白 日 依 山 尽
黄 河 入 海 流
欲 窮 千 里 目
更 上 一 層 樓
書き下し文
白 日 依 山 尽
白日、山に依りて尽き
はくじつ、やまによりてつき
黄 河 入 海 流
黄河、海に入りて流る。
こうが、うみにいりてながる
欲 窮 千 里 目
千里の目を窮めんと欲し
せんりのめをきわめんとほっし
更 上 一 層 樓
更に上る一層の楼。
さらにのぼる、いっそうのろう
現代語訳
(※2)白 日 依 山 尽
輝く太陽が、山に寄り添って沈んでいき
黄 河 入 海 流
黄河は、海に向かって流れている。
欲 窮
(※3)千 里 目
(この雄大な景色を)千里先まで見渡したいと思い
更 上 一 層 樓
更に1つ上の階へと(楼閣を)登った。
単語
(※1)鸛雀樓 | 「かんじゃくろう」建物の名前 |
(※2)白日 | 輝く太陽。2句目の「黄」河との色の対比を感じること |
(※3)千里目 | 千里彼方まで見渡せる眺め |
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