浮力とは
お風呂やプール、海に入ったときに、体が軽くなる経験をしたことはありませんか?
これは、
水中にある物体を押し上げようとする力が存在しているために、このように感じるのです。水中で物体を押し上げようとする力のことを
浮力と言います。水中で体が軽く感じるのは、この浮力が働いているからだったんですね。
浮力の計算方法
この図は、水面から10cmのところに全長が20cmの物体を沈めた図です。そこにとどまっているのではなく上から押していると考えてください。そして物体の上面と下面の面積は1c㎡とします。このときの浮力を求めてみましょう。
まずはこのときの、上面(1c㎡)にかかる水の質量を考えてみましょう。接している部分の水の質量は、次のように求めることができます。
水の質量=水が接する面積×深さ×水の密度(1g/c㎥)
※水の密度はつねに与えられています。
つまり1(c㎡)×10cm×1=10(g)ですので、上面には0.1Nの力がかかっていることになります。1Nとは、100gの物体に働く重力の強さのことでしたね。100gの物体にかかる重力が1Nですので、10gの物体にはその10分の1の0.1Nがかかると計算できます。
一方で底面には1×30×1=30(g)の水が接していますので、底面には0.3Nの力がかかっていることになります。(※
水圧は全方向からかかってくることに注意です。図にするとこういうイメージですね。)
上からは0.1Nの力が、下からは0.3Nの力がかかっているので、0.3N-0.1N=0.2Nぶんだけ下から押し上げる力が強いということになります。このために、物体は図のように水中にとどまることはなく、上に飛び出ていくことになります。
浮力は、「上面にかかっている圧力ー底面にかかっている圧力」で求めることができます。