このテキストでは、エネルギーとは何かということをまとめてみます。
まずは、エネルギーを発生させる力について学びましょう。
力のつりあい
力のつりあいとは?
力はつりあうという性質があります。
簡単にいえば、次のような状態を満たしている時、力はつりあいます。
1、2つの力が同じ大きさ。
2、向きが逆である。
3、同一な直線上にある。
作用と反作用
物体に力が働くことを作用といいますが、この時、物体には必ず反作用が働きます。
作用と反作用の関係は、同一直線上で、力の大きさは等しく、反対の向きというものです。
浮力
物体を水中に入れると、水から上向きの力を受けます。これを浮力といいます。
浮力の作用によって、物体は空気中に比べて軽くなります。
力の合成
力は合わさることがあります。
2つの力が、同一直線上にない場合、2つの力の向きを2辺にして平行四辺形を書くと、その対角線が合成された力の大きさと向きを示します。
これを力の平行四辺形の法則といいます。
斜面上の物体に働く力
斜面上に物体があった場合、物体にかかる重力は斜面を滑り落ちる重力と、斜面を垂直に押す力に分解されます。
このとき、斜面を滑り落ちる力は次のように表されます。
斜面を滑り落ちる力=斜面の高さ/斜面の長さ×重力
物体の運動
物体の運動はまず速さを求めることから始めましょう。
速さ=移動距離/移動時間
等速直線運動
一定の速さで、一直線上を動く物体の運動を等速直線運動といいます。
等加速度運動
加速度が一定の運動のことです。
慣性の法則
運動している物体は摩擦や抵抗など、外からの力が加わらない限り運動を続けます。これを慣性の法則といいます。
仕事とは
仕事と聞くと働く労働の事のように思いますが、理科では少し違った意味で使います。
理科で言う力というのは、物体に力をはたらかせて、力の向きに物体を動かすことをいいます。
仕事を表す式
仕事は次の式で表せます。
仕事=物体に加えた力×力の向きに動かした距離
この仕事は、kg重m、g重cm、ジュールといった単位を使います。
仕事は、摩擦や抵抗がなければ、どのような道具を使っても同じです。
仕事率
仕事率は、単位時間内の仕事の大きさを表したものです。
仕事率の単位はkg重m/秒、g重cm/秒、ワット、馬力などで表します。
エネルギー
エネルギーというのは、物体が他の物体に仕事をすることのできる状態にあるときにもっているものを指します。
エネルギーの単位は仕事の単位と同じで、g重cm、kg重mなどで表します。
エネルギーは2つの種類があります。
1つは位置エネルギーで、これは物体の高さと質量に比例します。
2つめは、運動エネルギーで、物体の速さと大きさに比例します。
この2つの総和は常に一定で、エネルギーは様々な形に変わる性質があります。