はじめに
ここでは、現代語にもまだ残っているけれど古典での使われ方とは意味の違う言葉をまとめています。どれもよく聞かれる単語なので、しっかりとおさえておきましょう。
言葉 | 意味 | 例文 | 訳 |
あやし | 神秘的な・身分が低い・みすぼらしい | あやしき下臈なれども | 身分の低い下級の者ではあるけれど |
ありがたし | めったにない・難しい | ありがたきもの。舅にほめらるる婿 | めったにないもの。舅に褒められる婿。 |
おとなし | 大人びている | かくおとなしき心 | 落ち着いた心 |
おもしろし | 素晴らしい | 雪のおもしろう降りたりし朝 | 雪が趣深く降っていた朝 |
けしき | 様子 | けしき悪しうなりぬ | 機嫌が悪くなった |
すさまじ | つまらない | すさまじきもの、昼吠える犬 | 興ざめるもの。昼に吠える犬 |
ながむ(眺む) | 物思いにふける | 花の色は 移りにけりな いたづらに 我が身世にふる ながめせし間に | 恋や世の中のことについてぼんやりと物思いにふけって時を過ごす間に |
ののしる | 大騒ぎする・評判になる | めでたく造りののしる | 見事に造って評判になる |
はかばかし | はきはきしている | はかばかしうも | はきはきしているものの |
めでたし | 素晴らしい | いとめでたし | 大変すばらしい |
やさし | 恥ずかしい・優美だ | 世の中を憂しとやさしと思へども | この世の中をつらいとも耐え難いとも思うけれども |