「いといたう心やみけり」の現代語訳・口語訳・意味・品詞分解・敬意の向き
原文
いと
いたう心やみけり。
現代語訳・口語訳・意味
(男が詠んだ歌を聞いた女は)
たいそうひどく心を痛めました。
品詞分解
| 単語 | 品詞 | 敬意の向き |
| いと | 副詞 | ー |
| いたう | ク活用の形容詞「いたし」の連用形のウ音便 | ー |
| 心やみ | マ行四段活用「こころやむ」の連用形 | ー |
| けり。 | 過去の助動詞「けり」の終止形 | ー |
主な出典
【伊勢物語「通ひ路の関守」】
昔、男ありけり。東の五条わたりに、いと忍びて行きけり。みそかなる所なれば、門よりもえ入らで、童べの踏みあけたる築地のくづれより通ひけり。人しげくもあらねど、たび重なりければ、あるじ聞きつけて、その通ひ路に、夜ごとに人をすゑて守らせければ、行けどもえあはで帰りけり。さて詠める。「人知れぬわが通ひ路の関守は宵々ごとにうちも寝ななむ」と詠めりければ、いといたう心やみけり。あるじ許してけり。二条の后に忍びて参りけるを、世の聞こえありければ、せうとたちの守らせ給ひけるとぞ。