「しいださむを待ちて寝ざらむ」の現代語訳・口語訳・意味
原文
さりとて、
しいださむを待ちて
寝ざらむも、
わろかりなむと思ひて...
現代語訳・口語訳・意味
だからといって、
作り上げるのを待って寝ないのも、きっとよくないだろうと思い...
品詞分解
| しいださ | サ行四段活用「しいだす」の未然形 |
| む | 婉曲の助動詞「む」の連体形 |
| を | 格助詞 |
| 待ち | タ行四段活用「まつ」の連用形 |
| て | 接続助詞 |
| 寝 | ナ行下二段活用「ぬ」の未然形 |
| ざら | 打消の助動詞「ず」の未然形 |
| む | 婉曲の助動詞「、む」の連体形 |
主な出典
【宇治拾遺物語「児のそら寝」】
これも今は昔、比叡の山に児ありけり。僧たち、宵のつれづれに、「いざ、かひもちひせむ。」と言ひけるを、この児、心寄せに聞きけり。さりとて、しいださむを待ちて寝ざらむも、わろかりなむと思ひて、片方に寄りて、寝たるよしにて、出で来るを待ちけるに...