パレンバンとは　わかりやすい世界史用語858

パレンバンは、インドネシアのスマトラ島南部に位置する南スマトラ州の州都です。この都市は、歴史的にも文化的にも非常に重要な役割を果たしてきました。


パレンバンの歴史は、7世紀に遡ります。この都市は、シュリーヴィジャヤ王国の首都として栄えました。シュリーヴィジャヤ王国は、東南アジア全域に影響を及ぼした仏教王国であり、特に海上貿易の中心地として知られていました。シュリーヴィジャヤ王国は、インド洋と南シナ海を結ぶ重要な交易ルート上に位置していたため、貿易の要衝として繁栄しました。

1025年、インドのチョーラ朝がシュリーヴィジャヤを攻撃し、パレンバンを占領しました。この攻撃により、シュリーヴィジャヤ王国は大きな打撃を受け、その後の数世紀にわたり徐々に衰退していきました。その後、パレンバンはマジャパヒト王国やイスラム教の影響を受け、再び重要な都市となりました。


パレンバンは、多様な文化と宗教が共存する都市です。歴史的に、仏教、ヒンドゥー教、イスラム教がこの地域に影響を与えてきました。現在、パレンバンの人口の大部分はイスラム教徒ですが、仏教やキリスト教の信者も存在します。