ピュー人とは
ピュー人は、チベット=ビルマ系民族の一つであり、現在のミャンマー(ビルマ)における最古の記録された住民です。彼らは紀元前2世紀頃に現在の中国雲南省からイラワジ川流域に南下してきました。ピュー人は、エーヤワディー川とチンドウィン川の合流点周辺の三つの主要な灌漑地域、ムー川谷、チャウクセ平原、ミンブ地域に都市国家を築きました。
ピュー人の都市国家は、多くの都市が発展しました。主要な都市には、ベイクタノ、マインマウ、ビンナカ、ハリン、スリ・クセトラなどがあります。特にハリンは1世紀に設立され、7世紀から8世紀頃まで最も重要な都市でしたが、その後スリ・クセトラに取って代わられました。
ピュー人は、インドとの交易を通じて仏教を受け入れ、4世紀には多くの人々が仏教に改宗しました。ピュー暦は仏教暦に基づいており、後にビルマ暦として知られるようになりました。また、ピュー文字はインドのブラーフミー文字に基づいており、ビルマ文字の源流となった可能性があります。9世紀に南詔に攻撃され衰退しました。
ピュー人は灌漑システムや都市計画に優れた技術を持っており、これらの技術は後のビルマの都市にも影響を与えました。しかし、ピュー人自身についての詳細な情報は少なく、考古学的な発掘や表面発見、そして中国の歴史書にわずかに言及されている程度です。