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18_80 アジア・アメリカの古代文明 / インドの古代文明

ナーランダー僧院とは わかりやすい世界史用語823

著者名: ピアソラ
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ナーランダー僧院とは

ナーランダー僧院は、古代インドのビハール州に位置し、世界で最も偉大な学問の中心地の一つとして知られています。

ナーランダー僧院の歴史

ナーランダー僧院は、427年にグプタ朝のクマーラグプタ1世によって設立されました。この僧院は、仏教の学問と修行の中心地として機能し、約750年間にわたり繁栄しました。僧院は、ラジャグリハ(現在のラジギール)近郊に位置し、パタリプトラ(現在のパトナ)の南東約90キロメートルに位置していました。

学問と教育

ナーランダー僧院は、仏教の教えだけでなく、文法、医学、論理学、数学などの多様な学問分野を教えていました。この僧院には、最大で1万人の学生と1,500人の教師が在籍していたとされています。ナーランダー僧院は、全寮制の大学として機能し、学生たちは僧院内で生活しながら学問に励んでいました。

著名な学者と巡礼者

ナーランダー僧院には、多くの著名な学者が在籍していました。例えば、唯識派のシーラバドラ(戒賢)は、玄奘三蔵に唯識を伝えました。玄奘は657冊のサンスクリット語仏典を中国に持ち帰り、それらの仏典は東アジアの仏教に大きな影響を与えました。また、義浄も400冊のサンスクリット語仏典を持ち帰り、仏教の発展に寄与しました。

ナーランダー僧院の破壊と復興

ナーランダー僧院は、約1200年にムハンマド・バフティヤール・ハルジーの軍隊によって略奪・破壊されました。しかし、その後も一部が修復され、1400年頃まで存続しました。2016年には、ナーランダー僧院の遺跡がユネスコの世界遺産に登録されました。

ナーランダー僧院の影響

ナーランダー僧院は、その長い歴史の中で、多くの学者や巡礼者に影響を与えました。特に、東アジアの仏教に対する影響は大きく、玄奘や義浄が持ち帰った仏典は、中国、日本、韓国などの仏教の発展に大きく寄与しました。また、ナーランダー僧院で学んだ学者たちは、チベット仏教の発展にも重要な役割を果たしました。
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『世界史B 用語集』 山川出版社

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