源氏物語『空蝉』のわかりやすいあらすじ・主な登場人物の紹介
このテキストでは、
源氏物語の第三帖『
空蝉』(うつせみ)のあらすじを短くわかりやすく記しています。その他、主な登場人物などもまとめています。
空蝉のあらすじ
光源氏は空蝉に会いたいと思い、弟の小君を通じて紀伊守の邸に訪れました。光源氏は空蝉が軒端荻(のきばのおぎ 空蝉の義理の娘)と碁を打っている様子をのぞき見します。決して美女ではないものの気品のある空蝉のことをますます魅力的に思うようになりました。
夜になり、光源氏は空蝉の寝床に忍び込みますが、それを察した彼女は逃げてしまいました。光源氏は後に残された軒端荻と関係を持ち、空蝉の衣を持ち帰りました。その後光源氏は空蝉に歌を送りました。光源氏の愛を受けられない彼女も、その境遇を嘆いたのでした。
主な登場人物
■光源氏(17歳)
空蝉のことを忘れられず何度もアタックをするも叶わぬ恋となった。
■空蝉(うつせみ)
前帖「帚木」で光源氏と関係を持つも、その後は人妻としての矜持を示し、光源氏を拒絶した。紫式部自身がモデルではないかと言われている。
■軒端荻(のきばのおぎ)
空蝉の義理の娘(夫・伊予介の先妻の娘)。光源氏の勘違いで関係を持つ。その後は彼女から求愛を受けるも、光源氏はこれを受けなかった。
源氏物語とは
源氏物語は平安中期に成立した長編小説です。一条天皇中宮の藤原彰子に仕えた
紫式部が作者とするのが通説です。
おすすめの書籍
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源氏物語は、文字で読むには非常に難解な物語だと思います。一人の人物を指す言葉が何パターンもあるというのが理由の一つです。例えば第一帖「
桐壺」に出てくる
・男御子
・御子
・君
・若宮
・宮
・源氏の君
・光る君
・源氏
という言葉はすべて、光源氏のことを指しています。光源氏の初恋の相手である藤壺を指す言葉は「先帝の四の宮、后の宮の姫宮、藤壺、御方、宮、かかやく日の宮」、桐壺更衣をいじめる弘徽殿女御を指す言葉は「右大臣の女御、一の御子の女御、弘徽殿、御方、女御、弘徽殿の女御、春宮の女御」と、非常に多くの表現が用いられており、このことが源氏物語を読みづらくしている要因の一つだと思います。そこでお勧めなのが漫画でイメージを掴むことです。特にここで紹介する
あさきゆめみしは、半世紀近く読み親しまれてきた漫画の決定版だと思います。
読むのが難解な源氏物語を、まずは漫画で気軽に感じてみてはいかがでしょうか。
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