まにまに/随に
このテキストでは、古文単語「
まにまに/随に」の意味、解説とその使用例を記している。
※名詞「まにま」と格助詞「に」が一語になったもの。
連語
■意味1
~に任せて、~のままに。
[出典]:
百人一首 菅原道真
「このたびは幣も取りあへず手向山紅葉のにしき神の
まにまに」
[訳]:この度の旅は(急なことだったので、旅の安全を祈って神に供える)幣も用意せずに参りました。(幣の代わりに)手向山の紅葉を(捧げますので、)神よ御心
のままに(お受け取りください)。
■意味2
~につれて、~とともに。
[出典]:宇多の松原
土佐日記
「...かくあるを見つつ漕ぎゆく
まにまに、山も海もみな暮れ、夜ふけて...」
[訳]:...このようにあるのを見ながら(船を)漕いで行く
につれて、山も海もみな日が沈んで(見えなくなり)、夜も更けて...