三人の音楽家
三人の音楽家は、ピカソの代表的な手法であるキュビスムのスタイルで描かれ、切り紙のような印象を受ける作品です。制作年は1921年から1921年で、幅と高さが2メートルを超える大作であり、ニューヨーク近代美術館に収蔵されています。
キュビスムでは、作品の主題は、平面、直線、円弧の連続に変換されます。浅い箱型の部屋の中で、平坦で色鮮やかな抽象的な形からなる3人の音楽家が描かれており、左側はクラリネット奏者、中央はギター奏者、右側は楽譜を手にした歌手です。
これらの人物はそれぞれが異なる服装をしています。ピエロは青と白のスーツ、道化師はオレンジと黄色のダイヤ柄の衣装、右は黒いローブを着た修道士です。ピエロの前にはパイプなどが置かれたテーブルがあり、その下には音楽家の足の陰から腹と足と尻尾を覗かせた犬が横たわっています。