ゴッホの自画像
フィンセント・ファン・ゴッホは、19世紀に活躍したポスト印象派のオランダの画家です。
弟のテオの援助のもと、印象派や新印象派の画家たちに影響を受け、独特の画風を用いた絵画をいくつも描きました。
ゴッホは、生涯で43もの自画像を描きましたが、この自画像(渦巻く青い背景の中の自画像)は、耳切り事件を起こした後、サン・レミの精神病院に入院していた頃に描かれたものでした。
ゴッホはこの病院で、比較的自由に作品作りの環境を与えられ、それまでのが画風と少し異なる自画像となりました。
背景にはうねりが見られるものの、前作より明るくなっており、またきちんとした身なりの上着をはおっています。この自画像から、当時のサン・レミでのゴッホの精神状態が不安定だったことがうかがえます。