伊勢物語『すける物思ひ』
ここでは
伊勢物語の一節『
すける物思ひ』(昔、若き男、けしうはあらぬ女を思ひけり〜)の内容とポイントを記しています。
ポイント・要点
昔の若者は、恋に傷つくと血の涙を流し気絶してしまうほど、全身全霊をかけて恋をしたものです。しかし昨今そのような情熱的な恋は少なくなっていると感じます。
内容
昔、若い男性が召使いの女性に心をよせました。しかしその男の両親は二人を引き離そうとします。男性は両親にやしなってもらっている身、一方は女性は召使いなのでお互いに両親に抵抗する力がありません。
ある日突然、両親がこの女性を追い出しました。男性は血の涙を流しながら悲しみ
女性が自ら出て行ったのならば、誰が別れ難いと思いましょうか。しかしそうではないので今までにまさって、今日は悲しいことですよ。
と歌を詠んで気を失ってしまいました。
昔の若者は、このような情熱的な恋をしたものです。いまの老人にはこのような恋はできないでしょう。
詳しい現代語訳、解説と品詞分解
※現代語訳・口語訳とその解説はこちら
伊勢物語『すける物思ひ』の現代語訳と解説
※品詞分解はこちら
伊勢物語『すける物思ひ』の品詞分解(助動詞など)