よっぴく/能っ引く
このテキストでは、カ行四段活用の動詞「
よっぴく/能っ引く」の意味、活用、解説とその使用例を記している。
カ行四段活用
未然形 | よっぴか |
連用形 | よっぴき |
終止形 | よっぴく |
連体形 | よっぴく |
已然形 | よっぴけ |
命令形 | よっぴけ |
■意味:自動詞
弓を十分に引き絞る。
[出典]:
木曾最期 平家物語
「今井が行方の覚束なさに振り仰ぎ給へる内甲(かぶと)を、三浦の石田次郎為久、追つ掛つて、
よつ引いて、ひやうふつと射る。」
[訳]:今井の行く先が気がかりで空を見上げられた兜の正面の内側を、三浦の石田次郎為久が、追いかけて、(弓を)
十分に引き絞って、ひゅっと射る。
※「よつ引い」は連用形「よっぴき」のイ音便。